炭酸バリウム

  • 英名/和名/別名

    炭酸バリウム
    Barium carbonate【劇物】

  • 化審法化学物質

    (1)ー78 安衛法 公表

  • CAS番号

    513–77-9

  • GHS分類ID番号

    H26-B-077/R-031(厚·環26年度)

  • 性状

    ●BaCO3
    ●分子量(式量):197.34
    ●白色粉末
    ●比重4.4
    ●水、アルコールに不溶
    ●約1,300℃でBaOと炭酸ガスに分解、酸により分解

  • 規格

    JIS K 1415-92

  • 用途

    管球・光学ガラス(ブラウン管用)、蓄電池、フェライトおよびチタン酸バリウム製造原料、カ性ソーダ(硫酸根除去)、金属熱処理剤、染色、窯業、顔料、バリウム塩類

  • 製法

    乾燥した無煙炭またはオイルコークスと重晶石を粉砕混合、還元焙焼し、焙焼物を熱湯で浸出して得た硫化バリウム溶液と、あらかじめ少量の過マンガン酸カリで脱鉄精製したソーダ灰溶液を反応槽中で反応させると炭酸バリウムの沈殿を生じる。これを沪過してとり、十分洗ったのち乾燥粉砕する。現在ではソーダ灰の代わりに排ガス中のCO2を精製して硫化バリウム溶液に吹込み、炭酸バリウムを沈殿させる方法(ガス法)。

  • 取扱注意

    過酸化物は反応性に富み、貯蔵および使用上、火災の危険性がある。不燃性容器中に密封、しゃ光して保存する。
    消火剤:注水、泡·粉末·炭酸ガス消火器
    保護具:防じんマスク、保護メガネ、不浸透性保護前掛、労働衛生保護手袋
    毒・劇物の廃棄法(1)沈殿法 水に懸濁し、希硫酸を加えて加熱分解した後、消石灰、ソーダ灰等の水溶液を加えて中和し、沈殿沪過して埋立処分する。
    (2)固化隔離法 セメントを用いて固化し、埋立処分する。

  • 毒性

    急性経口毒性LD50:45mg/kg(マウス)。許容濃度ACGIH0.5mg/m³(バリウム化合物,TWA)。RTECS=急性経口毒性LD50:418mg/kg(ラット)。
    可溶性バリウムはきわめて猛毒。
    応急措置…目に入った場合、すぐ流水で十分洗う。
    皮膚についた場合、石けん水で十分洗う。飲み下した場合、硫酸ソーダまたは硫酸マグネシウムを
    経口投与し、バリウムイオンを不溶性の硫酸バリウムにした後、胃洗浄を行う。

  • 適用法規

    消防法 第9条の3期蔵・取扱いの届出物質政令別表第2省令第2条(炭酸バリウム)(200kg)。
    毒・劇物取締法 第2条別表第2劇物。
    船舶安全法 危規則第2条危険物等級6.1毒物(正6.1容器等級3)。
    航空法 施行規則第194条危険物毒物(M等級3)。