二酸化チタン

  • 英名/和名/別名

    二酸化チタン
    Titanium dioxide
    酸化チタニウム;チタンホワイト;酸化チタン;ピグメントホワイト6(C.I.No.77891);チタン白;酸化チタン(IV)

  • 化審法化学物質

    (1)ー558 またはP.W.6(5)ー5225 安衛法 公表

  • CAS番号

    13463–67–7

  • GHS分類ID番号

    21B3034(厚·環21年度)

  • 性状

    ●TiO2
    ●分子量:79.90
    ●白色粉末
    ●正方晶系
    ●比重3.6〜4.3(ルチル型)、3.8〜4.0(アナタース型)
    ●融点1,858℃
    ●屈折率2.52(アナタース型)、2.71(ルチル型)
    ●着色力が大きく、亜鉛華の6倍、鉛白の15倍
    ●隠ペい力は白色顔料中最大で亜鉛華の6〜7倍
    ●毒性なし
    ●過剰の濃硫酸に高温で作用される
    ●溶融アルカリ、溶融KHS04に侵される
    ●誘電率は著しく大きい(ルチル型114)
    ●工業的に製造されているのは、ルチル型とアナタース型
    ●顔料としての性能はルチル型の方が優れている

  • 規格

    工業薬品としてはJIS K 5116-04、IS0 591-1-00に顔料用二酸化チタンが規定されているほか、試薬としてJIS K 8703-11があり、日本薬局方、食品添加物公定書に規定がある。FDAではコーティング用およびその他の使用を許可している。

  • 用途

    塗料、化合繊のつや消し、印刷インキ、化粧品、乳白ガラス、有機チタン化合物の原料、ゴムおよびプラスチックの着色、リノリウム用顔料、絵具、クレヨン、ほうろうや陶磁器のうわ薬、製紙、チタンコンデンサー、溶接棒被覆剤、歯科材料、レザー、石けん、なっ染顔料、皮革(なめし剤)、アスファルトタイル、光触媒、触媒、セラミック材料、生休材料、食品添加物、室素酸化物除去(自動車,火力発電所、ごみ焼却炉排ガス)、ダイオキシン除去、各種触媒坦体、樹脂、底用顏料、織維、硝子、窯業、製紙、ゴム

  • 製法

    【硫酸法(ノルウェー法)】
    イルメナイトをボールミル中でできるだけ細かに粉砕、乾燥する。これに濃硫酸を加えて溶解すると、パンケーキ状の反応物が得られる。これに水を加えて抽出し、不溶解物を分離し、沪液にくず鉄を加えて、三価の鉄を二価に還元する。この液を静置して不溶解物を沈殿させ、上澄液を冷却して硫酸鉄を大部分結晶析出させて脱水分離し、焙焼の際における結晶化の完成と粒度の調度などのため、添加剤(主としてアルカリ金属の炭酸塩、リン酸塩など)を加え液中の鉄を二価の状態に保ちつつ煮沸すると、チタンだけが加水分解して沈殿し、鉄は母液に残る。このときメタチタン酸TiO(OH)2が生成する。
    【塩素法】
    ルチル鉱、合成ルチル、その他の含チタン鉱石またはチタンスラッグに石油コークス、木炭などの炭素物質を加え粉砕混合し、粘結剤を加え成形し、赤熱脱水したのち、約800℃に加熱した塩化炉中で塩素ガスを通じると、チタンと鉄が塩化物となって気化する。これを精留し、純粋な四塩化チタンとしたのち熱分解し後処理を行い製品になる。

  • 取扱注意

  • 毒性

    許容濃度第2種粉じん1mg/m³(吸入性粉じん)、4mg/m³(総粉じん)。

  • 適用法規

    化審法 第8条届出不要物質。
    労働安全衛生法 施行令第18条、第18条の2(名称等を表示し、又は通知すべき危険物及び有害物)。
    海洋汚染防止法 施行令別表第1有害である物質(Z類)(slurry)。