7.石膏の耐水性
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石膏の耐水性
通常の石膏には、耐水性がありません。
確認の方法:石膏の板を作成して、一晩水道の蛇口の下で流水を流し続けると、穴が開いてしまいます。
その理由は、石膏の溶解度が意外に大きく、100gの水に約0.2gも溶解するためです。そのため、石膏製品は、水を使用する場所、外壁など室外での利用はできません。
※石膏が溶解することで、石膏の多様な用途につながっているとも言えます。
例:豆腐の凝固用、陶磁器型材用、土壌改良用、アルギン酸塩印象材凝固用など、石膏が溶解するから可能な用途です。
耐水性を上げる方法
- (1)撥水剤・ペイントを塗布する。(水と接触しなければ、溶解しない。)
- (2)樹脂複合材料とする。(アクリル、メラミン樹脂などで石膏複合材料とする。)
- (3)カルシウムと反応して不溶化するものを塗布する。(カリ石鹸、カルボン酸塩)
簡単な耐水性付与法
- (1)水溶性アクリルペイントは、塗布するだけで耐水性が増しますが、石膏と練和することで石膏との複合材料にできます。石膏重量の5~10%程度で試して下さい。但し、完全に乾燥しないと性能がでません。
- (2)カリ石鹸を塗ってはふき取りを繰り返すと、不溶性のカルシウム石鹸となり、耐水性が改善できます。
- (3)耐水性のある製品を購入する。 当社の工業用石膏でRC-150、RCL-100は、そのままで耐水性がかなり高い製品です。
※以上の方法でも、完全な耐水性の付与できません。安くて効果の高い方法があれば、石膏の用途拡大につながります。
耐水性が無いことで別の用途があります!
ペイント用の石膏があります。これは、石膏にある程度の溶解度があることに意味があります。 船底塗料用や防汚塗料用に配合すると、海水や雨水で「少しずつ溶解することで、塗装の新しい面が出てくる。」という性能を付与できるのです。
船底塗料では、フジツボの付着を防止し、防汚塗料では、汚れを洗い流すことができます。 また、石膏の硬化体を水中に保持することで、水中の水の流れを硬化体の減少から、測定できるシステムがあります。 海水中の水深のことなる位置での長期間の水の流れの情報を得ることができます。
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