生石灰(酸化カルシウム)
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英名/和名/別名
酸化カルシウム、焼石灰、Calcium oxide、Burnt lime、quick lime、Calx
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化審法化学物質
(1)-189
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CAS番号
1305-78-8
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GHS分類ID番号
739
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性状
●CaO
●分子量:56.08
●白色の個体で無臭
●比重3.2〜3.4
●融点2,572℃、沸点2,850℃
●空気中に放置すれば水および炭酸ガスを吸収して水酸化カルシウムと炭酸カルシウムになる
●水を作用させると高熱を発して、水酸化カルシウムとなる
●水にわずかに溶ける -
規格
JIS R 9001-06(工業用石灰)、JIS R 9011-06(石灰の化学分析方法)、試薬JIS KS 8410-14(酸化カルシウム)、肥料用のものは公定規格、アルカリ分80%以上に規定。日本薬局方、食品添加物
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用途
鉄鋼、カーバイド、紙、パルプ、さらし粉、農薬、非鉄金属、肥料、製革
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製法
石灰炉はほとんどが竪型炉で炉頂から石灰石、粗粒コークスなどの配合物を投入、もしくはこれらの原料を交互に投入、数時間後には焼成される。
最近は重油、ガスを燃焼とした焼成炉がある。熱量の理論量は315×104kJであるが、実際には炉内温度は1,200℃程度になり消費熱量は生石灰1tあたり420×104〜546×104kJとなる。
消石灰用の石灰焼成の際には塩焼と称し、石灰の0.5%程度の塩を投入する場合が多い。これは塩の中の塩素の作用により、石灰中の鉄分をま揮散して色を白くし、かつ粒子を細かくする。 -
取扱注意
水分で激しく発熱し、反応熱でわら、紙、油布などの引火性有機物質があると発火することがある
消火剤:乾燥砂、乾燥ケイソウ土などで被覆して消火する。その際は注水厳禁
保護具:ゴム手袋、防塵マスク、保護メガネ -
毒性
許容濃度ACGIH 2mg/m3(TWA)
目に入ると目を刺激し粘膜を侵す。皮膚を刺激し荒れる、また喉の粘膜を刺激する
応急処置:目に入った場合は流水で十分洗う -
適用法規
化審法 第8条届出不要物質
消防法:第9条の3貯蔵・取扱の届出物質政令第1条の10生石灰(酸化カルシウム80%以上を含有するもの)(500kg)
労働安全衛生法 施行令第18条、第18条の2(名称などを表示し、または通知すべき危険物および有害物)
航空法 施行規則第194条危険物腐食性物質(Q等級3)